カイ二乗値(Χ2値)は、クロス集計表などで算出する数値で、変数間での関連性がないと仮定した状態からの乖離、期待度数からの乖離を表す指標です。ピアソンのカイ二乗統計量、適合度統計量ともいいます。
C11に数式を入力。期待度数は 行合計×列合計/総度数で求めます。
B4:E7に実測度数(観測度数)の表、B10:E17に期待度数の表。期待度数の表における周辺度数(行・列の合計)と総度数は、実測度数と同じ数値になります。
数式は四則演算を使います。個別にセルを計算する、行ごとや列ごと計算する、複合参照で行と列を計算するなどの方法があります。この例では、$E11*C$13が複合参照、$E$13が絶対参照となります。
オートフィルの結果。期待度数が表示されます。
B17に数式を入力。Χ2値は (実測度数-期待度数)2/期待度数で算出することができます。2乗はPOWER関数を使います。
3つとも行・列が同じ表であるため、B17の数式内のセルは C5-C11やC11のように入力することで相対参照で計算が行われます。
各セルごとに数値が表示されます。
B21にSUM関数を入力。数値を合計します。
Χ2値が表示されます。
期待度数とΧ2値の数式。
まとめると、Χ2値は以下の方法で求めることができます。
Χ2値を求める場合は、実測度数の表とは別に 期待度数の表、各セルのΧ2値の表を作ると計算を行いやすくなります。実測度数と期待同数の数値が全く同じ場合は、Χ2値は0となります。
Χ2値が大きければ、関連性があると考える要因にもなります。ただΧ2値は、データや行列の数によって大きさも変化するため、単純に数値のみで判断できるわけではありません。
Χ2値は、カイ二乗検定(カイ二乗分布表の使用やp値)、クラメールの連関係数などで使われます。