Excel・プログラミングで使用
Excelやプログラミングでは、関数と引数が使われることがあります。
関数とは 予め決められている計算や処理のこと、引数とは 関数で使われる数値などのデータになります。
- 関数・・計算・処理
- 引数・・実際のデータ、関数で必要となるデータ
Excelでは、関数はすでに用意されており、計算や処理の過程を入力しなくても使用できるようになっています。
fx
数学では、関数を f(x)と表すことがあります。例えば、y=3x+5を f(x)=3x+5などです。xに様々な数字を代入して yが決まります。fは 関数の英語 functionの略です。
Excelの関数。数式タブ→関数、あるいは上部のfxをクリックすると関数入力の画面が表示されます。
関数は、fxから画面を使用して入力する方法と セルや数式バーに直接入力する方法とがあります。画面を使用して入力する場合は、補足の説明などが表示されます。
セルと数式バー。
Excel
Excelでは、= から入力し 関数名と()内に引数を入力します。引数と引数は , カンマで区切ります。
SUM関数。数値を合計する関数。SUMが関数、3,5,11,2が引数。
Enterを押すと結果が表示されます。関数から返ってくる値を戻り値ともいいます。
Excelでは、セルの番地から値を参照することができるため、引数にセル番地を指定することもできます。
実際は、数値のあるセルの下で ExcelのオートSUMというボタンをクリックすると、セルの範囲が以下のように自動的に指定されます。Excelではセルの範囲を : コロンを使って表しています。
DEC2BIN関数。10進数を2進数に変換する関数。引数は41、8。41は実際に変換する10進数の数、8は桁数。引数が複数ある場合、左から第1引数、第2引数ということがあります。
Enterを押すと結果が表示されます。関数によって 引数は必須のものと省略できるものとがあります。この場合 41は必須、8は省略可となります。この関数では省略した場合 101001となります。
Excelの代表的な関数に、IF関数があります。最も基本的な構成から成るIF関数では、論理式・真の場合・偽の場合の3つの引数を使います。
論理式というのは、比較演算子を用いて真・偽など判定する式のことで、真の場合・偽の場合というのは、指定しているセルが論理式を満たしているか、満たしていないかという意味です。真の場合は TRUEともいい正解・条件成立、偽の場合は FALSEともいい 不正解・条件不成立となります。
文字列を用いる場合は、"" ダブルクォーテーションを使います。
Enterを押すと結果が表示されます。B5の数字が70以上の場合(真の場合)は合格、そうでない場合(偽の場合)は不合格と表示されます。偽の場合に文字を表示させない場合は、""内に何も入力しないという方法もあります。
実際の利用では、右側に関数を入力しドラッグすることによって、左側のデータに対応させます。この操作をオートフィルといいいます。
この場合、D5の関数はB5、D6はB6、D7はB7のように同じ行のセルを参照します。これを相対参照といいます。
関数の中に関数を入れて、組み合わせて使うこともあります。()の中に()のようにそれぞれの関数を括ります。これをネストといいます。
この例では、IF関数の中にAND関数があります。AND関数は2つのセルに対して論理式で条件を満たしているか、満たしていないかを判定します。満たしていれば TRUE、満たしていなければFALSEとなります。TRUEであれば合格、FALSEであれば不合格と表示されます。
引数は、AND関数の結果・真の場合・偽の場合の3つになります。
Enterを押すと結果が表示されます。B5は70以上、C5は80以上でともに条件を満たしているため TRUEとなり、合格と表示されます。
Exceなどにおいて、関数と引数は決まった入力の方法があります。
半角を全角、コロンやダブルクォーテーションが未入力、セルの指定間違い、引数として適切ではない数値などがあると、何らかのエラーが表示されます。
Execlは、450種類以上の関数が使用できるようになっています。
プログラミング
プログラミングにおいても関数は多用されます。ifやforなどの構文と多様な関数の組み合わせで構成されています。
言語によって多少の差異はありますが、一般的に 関数名() と表され、()内に引数が入力されます。例えば、文字列を出力する printf()関数では、()内に引数を入力します。引数が複数の場合は、, カンマで区切り、文字列は "" ダブルクォーテーションを使うというのが一般的です。
関数や引数の入力では、プログラミングで使う記号とExcelで使う記号は共通しているところが多くなっています。
プログラミングの場合は、予め用意されているライブラリー関数の他、自分で関数を定義して使ったり、関数の中に変数が使われる、実引数・仮引数・再帰関数など関数に関する用語や応用的な使い方が多いのが特徴です。
また関数と同じような機能のあるものを、言語によって サブルーチンやメソッドということがあります。