ネットワーク機器 固有の識別番号

MACアドレスとは、ネットワーク機器やネットワークアダプタに付いている固有の識別番号です。製造段階で付けられるようになっています。

MACアドレスは 0~9、A~Fの16進数で、A0:B2:D5:7F:81:B3 のように表されます。最初の A0:B2:D5 がベンダーIDといいメーカー名、次の 7Fが機種ID、最後の 81:B3 がシリアルIDです。

ベンダーIDは、メーカーにひとつだけというわけではなく複数あることもあり、製品によってベンダーIDが異なることがあります。

機器の側面に A0B2D57F81B3 のように連続して記載されていることもあります。固有の識別番号であり、組み合わせは重複しないようになっています。

MACアドレスは、以下のような機器に付いています。

パソコンパソコン。

有線LAN・無線LANそれぞれ MACアドレスがあります。


ネットワークディスクネットワークディスク。


LANアダプタ有線LAN、無線LANの増設アダプター。


ルータールーター。

有線用・無線用 ともにMACアドレスがあります。側面に記載されていることがあります。


無線LANルーターでは、生産・流通している製品で SSIDが重複しないように、MACアドレス もしくはMACアドレスの一部を SSIDに使用していることがあります。

モバイル端末モバイル端末。

スマートフォンやタブレットにも MACアドレスがあります。Wi-Fi MACアドレスともいいます。

設定→端末情報→端末状態などに表示されています。


他にネットワークプリンター、ゲーム機にもMACアドレスは付いています。管理画面などで確認することができます。

パソコンやネットワーク機器のLANポートは、慣習的に NIC ニックといわれることがあります。これはかつて、LANが Network Interface Card、カードタイプのものであったことに由来しています。

このように有線LAN・無線LANなどLANポートのある機器、ネットワークに入ることができる機器に、MACアドレスが付いています。

MACアドレステーブル

MACアドレスは、データの送受信で使われています。

ハブLANの分岐として使われるハブは、MACアドレステーブルを持っています。


MACアドレステーブルとは、ハブのポートとハブに接続されているパソコンやネットワーク機器のMACアドレスの対応表です。どのポートにどのMACアドレスが対応しているか、確認してデータを送信しています。

機器を接続し直しても、MACアドレスを学習・記憶することができます。

MACアドレスの調べ方

Windows

Windowsの設定→ネットワークとインターネット→状態、ハードウェアと接続のプロパティ。物理アドレス(MAC)の項目。有線と無線が表示されます。

Windows

コマンドプロンプト ipconfig /all

コマンドプロンプトを使います。ipconfig /all 、物理アドレスの項目。有線と無線が表示されます。

ipconfig

コマンドプロンプト getmac /v

コマンドプロンプト getmac /v。有線と無線などそれぞれ表示されます。

getmac /v

コマンドプロンプト arp -a

ネットワーク内でデータを送信する際は、ARPテーブルが使われています。OSによって管理されています。

コマンドプロンプト arp -a でネットワーク内のルーター、パソコンなど他の機器のMACアドレスを調べることができます。

arp -a

MACアドレスフィルタリング

MACアドレスフィルタリングは、主に無線LANルーターの設定で使用することがあります。

特定のMACアドレスの機器のみ登録して、通信を許可するようにします。登録されていないMACアドレスの機器は、ネットワーク内に入ることはできないようになっています。

旧式の暗号化通信であるWEPでの接続を使用している環境では、MACアドレスフィルタリングを検討すべきといえます。