スロープ
SLOPE関数は、2組のデータから回帰直線の傾きを返す関数です。
回帰直線とは、y=bx+a または y=a+bxの式(予測式)で表される直線で、bxのbを回帰係数、aを切片といいます。回帰係数は、回帰直線の傾きを表しています。
例:SLOPE関数を入力。第1引数にyのデータ範囲(C列)、第2引数にxのデータ範囲(B列)。yの次にxの範囲を指定します。
Enterで結果が表示されます。回帰係数は、6.6457となります。ホーム→数値、小数点第4位まで表示。
回帰係数の数式。B14・C14に配列の平均、D列・E列に偏差、D14にx(B列)の偏差平方和、F14に積和。F14の積和を D14の偏差平方和で割ると、回帰係数が算出されます。H14に数式による回帰係数、H4の関数による回帰係数と一致します。
2組のデータを選択して、挿入→グラフ、散布図。プロットされた点をクリックして選択し右クリック、近似曲線の追加→線形近似、数式とR-2乗値を表示。
回帰直線と回帰式(予測式)が表示されます。回帰係数はSLOPE関数と一致します。R2は 決定係数。
y=bx+aの回帰式を用いた予測は、単回帰分析ともいいます。一般的に、相関関係にあるデータをもとに xからyを予測します。回帰係数は、xの値が増加したときのyの変化量を表しています。
単回帰分析では、回帰係数の他に切片も算出する必要がありますが、Excelでは上記のグラフのように データを選択して表示させると、回帰式(回帰係数と切片)が算出されます。そのため、回帰係数を求めるために SLOPE関数を必ず使うというわけではないといえます。