フォーキャスト・リニア
FORECAST.LINEAR関数は、回帰直線の予測値を返す関数です。相関関係にあるデータから、xの値を入力し yの予測値を得ることができます。
例:FORECAST.LINEAR関数を入力。第1引数にxの値、第2引数にyのデータ範囲(C列)、第3引数にxのデータ範囲(B列)。yの次にxの範囲を指定します。
Enterで結果が表示されます。xが70のときの、yの予測値は384.8となります。小数点第1位まで表示。
予測値は、回帰直線上にきます。
FORECAST.LINEAR関数は、内部で回帰式を計算し、回帰式に入力したxの値に対するyを返しているといえます。
回帰式は、y=bx+aの式で回帰係数と切片からなります。E6に回帰係数、E7に切片。E9にxの値(70)、E10に回帰式。
Enterで結果が表示されます。E10に数式による予測値、E4の関数による予測値と一致します。
E9に100と入力すると、yの予測値は584.2となります。小数点第1位まで表示。
回帰式 y=bx+aは x=(y-a)/bに変形することができます。
yの数値を入力して xの数値を得ることができます。つまり、yがある値をとるとき xがどのような値をとるかになります。これは、例えば yという目標を立てたときに xはどのような数値であるべきかなどの確認などに使うことができるといえます。
Enterで結果が表示されます。yが750のとき xは125となります。
数式で入力した場合も、予測値は回帰直線上にきます。
一般的に、y=bx+aの回帰式を用いて 1つの変数xからyを予測することを単回帰分析といいます。独立変数 Xによって、従属変数 Yが決まります。
単回帰分析ではデータに相関関係がある、線形関係にあるというのが前提となります。そのため、実際にFORECAST.LINEAR関数で xを入力してyの予測値を得るという前に、xとyの相関係数の確認は行っておいたほうがよいといえます。
相関係数、あるいは決定係数が高いほど、予測の精度は高くなります。一方、相関関係がほとんどないデータ、相関関係があるかどうか分からないようなデータでは、予測そのものが当てにならない、予測にならないということも考えられます。