高速な読み書きを実現

SSDとは、 Solid State Drive ソリッド・ステート・ドライブの略です。OSやプログラムをインストールしたり、データの保管場所となる部品です。

コンピューターでは、ハードディスクと同じく補助記憶を担当します。

内蔵や外付けのストレージは、ハードディスクかSSDかのいずれかに大きく分けることができます。

このページではSSDとは何か?またSSDの特徴や関連する用語について解説しています。

大きさ・規格

SSDには主に、2.5インチ SATAのものと、M.2 SSDというものがあります。

2.5インチ SATAのSSD。2.5インチといわれるサイズは、ノートパソコンで使われるハードディスクと同じ大きさになります。また接続規格であるSATAも同じです。

SSD

2.5インチ HDD(左)と2.5インチ SSD(右)。電源ケーブルやSATAケーブルのコネクターの形状も同じになります。

2.5インチのHDDとSSD

2.5インチ SATAのSSDは、主に7mmと9.5mmの高さがありますが、近年は7mmのものが多くなっています。

SSDは他に mSATAやM.2という板状のタイプのものもあります。mSATAの後継の規格が M.2になります。これらのSSDは、マザーボード上のスロットに取り付けられています。

M.2 SSD。M.2はSATA接続とPCIe接続とがあり、後者を PCIe SSD、NVMe SSDともいいます。

PCIe SSD

補助記憶

SSDのデータは、パソコンの電源をOFFにしても消えることはありません。不揮発性のデバイスです。

容量を示す単位も同じで、MB(メガバイト)、GB(ギガバイト)、TB(テラバイト)などになります。

ハードディスクは500GB、1TB、2TB、4TB、あるいはそれ以上など全体的に大容量のものが多くなっていますが、SSDは、128GB、480GB、512GB、1TBなどが多くなっています。ハードディスクに比べると容量はやや少ないという傾向があります。

SSDは、OSやアプリケーションがインストールされた システムドライブとして使用されることが多くなっています。

仕組み

SSDとHDDの最大の違いは、動作・可動部分があるかないかです。

HDDの磁気ディスクHDDは、内部のプラッタという磁気ディスクが高速に回転しています。

主に鉄・合金などの金属で構成されており、磁化することで読み書きを行います。


SSDの内部SSDは、データの読み書きを フラッシュメモリーで電気的に行います。

半導体デバイスです。


内部の仕組みや動作原理が異なることから、ハードディスクに比べると軽い、動作音が静か、低消費電力・低発熱などの特徴があり、データの読み書き速度はハードディスクより高速であることが実証されています。

フラッシュメモリーには、構造の違いから NAND型とNOR型とがありますが、SSDなどストレージ用途として使われているのは NAND型になります。またNAND型のなかでも、3次元の構造で積層されているため 3D NANDといいます。

使用しているパソコンにSSDが搭載されているかどうかは、タスクマネージャーで確認することができます。

タスクマネージャータスクマネージャー→パフォーマンス、ディスク。

種類にSSD、容量はGBで表示されます。

セル

SSDを構成している記憶素子をセルといいます。

この1つのセルに対して、何ビットの情報を記録できるかという違いがあり、以下のように分類されることがあります。

  • SLC・・Single Level Cell、1ビットの情報
  • MLC・・Multi Level Cell、2ビットの情報
  • TLC・・Triple Level Cell、3ビットの情報
  • QLC・・Quad Level Cell、4ビットの情報

近年のSSDは、TLCやQLCが多くなっており、1つのセルに記録できる情報が増加、高密度化してきています。

また特定のセル・領域に書き込みが集中しないようにする ウェアレベリングという技術が使われています。これによりSSDの記憶素子に対し平均的に書き込みを行い、寿命や耐久性の向上が図られています。ウェアレベリングを担当するコントローラーというチップが内蔵されています。

TRIM

SSDでは、一度OS上でデータ削除しても、SSD上ではまだ使えない領域として残ります。このような領域を再度使えるようにするために、TRIM機能といわれるものがあります。

最適化Windows 10、ドライブの最適化とデフラグ、TRIMで最適化。


Windows 7以降のOSでは、SSDを認識するとデフラグではなく TRIMコマンドを実行します。

外付けSSD

USBなどで接続して使うSSDを 外付けSSDといいます。主にバックアップ用途として使われます。

外付けSSD基本的にUSBから電源をとる バスパワーで動作します。

外付けHDDに比べると、読み書き速度の他、軽い、耐衝撃性に優れるなどの特徴があります。


2.5インチのSSDは、同じ2,5インチのハードディスクと大きさやネジ穴が共通であることから、パソコンやゲーム機に内蔵されているハードディスクをSSDに交換して使うということもあります。

またSONYのゲーム機 PlayStation5の拡張スロットには、NVMe SSD(条件有り)を使用することができるようになっています。