コンピューターで使われるデジタル

コンピューターの世界は、すべてデジタルの世界です。

液晶ディスプレイに映し出されてる文字、色、音声などすべてがデジタルであり、実際の色や音声を すべて0と1で再現しています。

  • アナログ・・連続的、連続量を他の連続量で表す
  • デジタル・・離散的、連続量を離散的に表す

例えば、アナログ時計なら 時間の周期性を針の角度、温度計なら目盛りのように、ある連続量を他の連続量に変換して表現しています。

一方デジタルは、例えば、デジタルカメラのように自然界にある情報を、0と1という離散化された数値、デジタルデータに変換して再現しています。

A/D変換

アナログ情報をデジタル情報、0と1で構成されるデータに変換することを、A/D変換といいます。

身近な例では、音を録音するICレコーダーなどがあります。集音しデジタル化すると、WAV、MP3などのファイルを生成し、パソコンで再生することができます。

またデジタルカメラは、自然界にある情報・光をイメージセンサーで捉え、JPGなどのファイルを生成しデジタル化、パソコンで確認することができます。

A/D変換では、標本化、量子化、符号化という過程があります。

標本化

音は物理的にも周波数や波長など波形を伴うことが知られています。マイクなどで集音し、その波形を電気信号に変換します。この変換を行うことができるものを マイクロホンともいいます。

例えば、ある音の波形を、電気信号の強弱に変換することができます。ここまでは、ある連続量を他の連続量に変換するアナログの処理です。

音

これを時間軸・横軸に対して一定の間隔で区切ります。この区切ることを標本化、サンプリングといいいます。一秒間に標本化する回数をサンプリング周波数といいます。

サンプリング

例えば、CDに記録されている音楽では44.1kHz、一秒間に44100回サンプリングされた音が記録されています。

写真やスキャナであるならば、区画に分割します。これが 画素ピクセルになります。

写真やスキャナ

標本化が細かいほど、元の音や色に近付いていきます。

量子化

量子化とは、標本化によって得られた地点・区画を何段階で表現するか決めることです。

音であれば縦軸を何段階にするか、画像であれば画素を何段階にするかということになります。サンプリングは横軸、量子化は縦軸を細分化すると考えます。

量子化

デジタルデータでは、2進数の何ビットを割り当てるかなります。

8ビットなら8桁、28で256段階、16ビットなら16桁、216で65536段階など。割り当てるビット数を、量子化ビット数といいます。

数値が大きいほど、音であれば元の波形を再現し、画像であれば色を割り当てていくことができます。またビット数が多いほど、データ量は増えます。

例えば、音楽CDなら16ビット 65536段階、写真なら24ビット 16,777,216段階のようになります。また、ハイレゾといわれる音源は、サンプリング周波数が大きく量子化ビット数が多いものを指します。

量子化したデータを、ひとつのファイルとしてコンピューターで扱えるようにするために最後に符号化、つまり0と1のみで構成します。

可逆圧縮と非可逆圧縮

符号化されたデータは、そのままではまだ容量が大きいため圧縮が行われます。

音声ならMP3、画像ならJPEGという拡張子がありますが、この拡張子は、圧縮形式を表してます。つまりMP3JPEGという方法で圧縮が行われているため、拡張子もそのままMP3やJPEGとなっています。JPGもJPEGに含まれます。

圧縮には、可逆圧縮と非可逆圧縮があります。

可逆圧縮は、一度圧縮しても元の符号化された状態に戻すことができます。一方、非可逆圧縮は、一度圧縮すると元の符号化されたデータに戻すことはできません。

MP3やJPEGは、非可逆圧縮になります。

圧縮は、人間の知覚に基づいた手法や数学的手法により行われます。

標本化や量子化など離散的データへの変換、非可逆圧縮による削減など、デジタルデータは容量と知覚のバランスを考慮してつくられているということがいえます。

圧縮を行っていないデータは、例えば ICレコーダーなら リニアPCMといいます。ファイル形式 WAVが使われることがあります。

カメラでは、JPEG形式に圧縮せず、そのままの情報を含んでいるデータを RAWデータ(ロウ)、RAW画像といいます。JPEG→JPEGより RAW→JPEGのほうが画質が劣化しない、編集しやすいという点があげられます。RAWは主に、写真の編集、作品作りなどで用いられることがあります。

エンコードとデコード

標本化、量子化の後に行う符号化は、エンコードともいいます。2進数に限らず一定の規則に基づいて数値化することを、コーディングといったりします。

エンコードは、0と1の2進数のデータ、デジタルデータにすることです。あるファイルを別の形式のファイルに変換することもエンコードといいます。つまり、元の状態がアナログであれデジタルであれ、0と1で構成する、再構成することはエンコードになります。

デコードは、0と1のエンコードされたデータを元の状態、理解できるデータに戻すことです。復号化ともいいます。圧縮ファイルの復元、音声ファイルの再生など広い意味で使われます。

信頼性

アナログ通信は、データを連続した状態、波形で送受信します。一方デジタル通信は、データを0と1に離散化して送受信しています。

送受信の過程で、何らかの形で信号に変化が加わることがあります。アナログ通信では、変化した波形がそのまま到達します。デジタル通信でも、本来 101111であったところが、100111のように変化するということも考えられます。

デジタル通信では、信号が多少変化しても、それが0か1を判別する 閾値(しきいち)や、送られてきた信号に誤りがないか パリティビットを使うことができます。

パリティビットとは、例えば 101111のデータの末尾に、すべてを足して偶数なら0、奇数なら1というように もう一桁加えられたものです。パリティビットで誤りが検出されれば、該当部分のデータの再受信を行うという方法をとることができます。

このような仕組みがあることから、一般的にデジタル通信は安定している、信頼性が高いといわれます。

伝搬性

デジタルデータは、幅広い媒体、コンピューターで使うことができます。

例えば、デジタルカメラで撮影した画像を パソコンに取り込んだり、USBメモリーや外付けハードディスクに保存、あるいはメールに添付して送信したり、加工してホームページやブログなどに掲載したりということもあります。

データが0と1のみで構成されているため、媒体が故障しない限りはデータが劣化しないというになります。

一般的にデジタルデータは、劣化しない、複製しやすい、伝搬性が高いという特徴があります。

コンピューターグラフィックス

デジタル・コンピューターによって作成された画像や映像を、コンピューターグラフィックス CGといいます。また3次元のものをコンピューターグラフィックスで立体的に表現することを3DCGといいます。

コンピューターグラフィックスで作成される仮想的な空間・映像をVR、バーチャルリアリティ、仮想現実といい、現実の世界をデジタル・コンピューターによって拡張したものを AR、拡張現実といいます。例えば、VRにはフライトシミュレーター、ARにはポケモンGOがあります。