内蔵ハードディスクをSSDに交換する

ノートパソコンでは、内蔵のハードディスクが壊れた場合やパソコンの起動・動作速度を高速化したい場合に、ハードディスクの代わりにSSDを使用する方法もあります。

ノートパソコンを使用しているけど、思ったほど速度が速くない、もう少しサクサク動いてほしいという経験をされたことはないでしょうか?

ノートパソコンでは、2.5インチのハードディスクがよく使用されますが、最新のパソコンであっても 5400回転のハードディスクを使用していることが多く見受けられます。

CPUやメモリーが、どんなに高性能で容量が多いとしてもハードディスクがやや低速であるため、いまひとつ速度が思うように出てくれないことがあります。

SSDは、ハードディスクに比較すると読み込み・書き込み速度が速いため、SSDに交換することで、CPUやメモリーなどの性能も最大に引き出すことができ、全体的なパソコンのパフォーマンスを向上させることができます。

このページでは、ノートパソコンにおけるSSDへの交換・換装方法について解説しています。

確認事項

1.ハードディスクの大きさ

ノートパソコンで使用されるハードディスクの大きさは、主に2.5インチです

まれに、一部のノートパソコン(小型のモバイルPC)で、1.8インチのハードディスクが使用されていることがあります。

ハードディスクを取り出して目視で確認するか、パソコンの仕様書などで確認することができます。

2.ハードディスクの種類

ハードディスクの種類には、IDEとSATAという種類があります。IDEかSATAのいずれの接続形態であるかは、ハードディスクを取り出して目視で確認するか、Windows上でフリーソフトを使用して確認することもできます。

ハードディスクの回転数なども知ることができます。

一般的に、ノートパソコンにおけるSSDへの交換は、2.5インチ SATAのハードディスクを搭載しているものが最も多くなります。

1.8インチやIDEのパソコンは、現在ほとんど使われておらず例外的です。交換する場合も市販されている対応SSDが限られていたり、取り外しが難しいなどがあります。

手順

1.SSDの準備

ノートパソコンで現在使用されているハードディスクの大きさ・種類を確認したら、SSDを準備します。2.5インチ SATA接続という組み合わせがほとんどです。

2.5インチで接続形態がSATAのものを選びます。

またこのようなハードウェア交換などの作業を行う際は、事前に必ず大事なデータを USBメモリなどにバックアップしておくというのも重要です。

2.ハードディスクの取り出し

パソコンからハードディスクを取り出します。パソコンによって取り出し方は異なりますが、マニュアルや分解サイトを参考にします。

最近の機種は、ハードディスクの取り出しが簡単にできるものが多くなっています。ただ一部の機種では、スペースの狭いところにハードディスクが格納されていたり、SATA接続がケーブルで繋がっていたりするので、作業は慎重に行うようにします。

SSDを準備する前に、実際の交換が可能かどうか確認しておくというのも大切です。

3.マウンタの付け替え

ハードディスクは、マウンタという固定する金具が付いていることが多いです。ハードディスクからマウンタを取り外し、SSDに付け替えます。

2.5インチのハードディスクとSSDは、ネジ穴も共通しているため、マウンタを固定しているネジは、そのまま使うことができます。

機種によっては、マウンタとハードディスクだけではなく、テープなどが使われていることもあります。この場合、テープなどを慎重に取り外します。

4.SSDの取り付け

ノートパソコンにSSDを換装します。ハードディスクと大きさもほぼ同じで、SATAのコネクタの形状は全く同じです。比較的簡単に交換作業が行えます。

取り付け後に、正常に認識しているかどうかは、BIOSで確認することができます。必ずしもBIOSで確認しなければならないというものではありません。

5.OSインストール

リカバリーディスクなどで、ノートパソコンにOSをインストールします。いわゆる初期化の作業です。この方法は、パソコンのマニュアルにも記載されています。

OSインストールではなく、ハードディスクのクローンを作成してSSDに交換することもできます。その場合は、SSDを USB接続し、添付ソフトやEASEUS Todo Backupなどでクローン作成を行います。

実際の交換・換装

ここでは、2.5インチ SATAのSSDです。

intel ssd 320

ssd

ノートパソコンからバッテリーを外して、内蔵のハードディスクを取り出します。メモリー増設のときも同じですが、原則として必ずバッテリーは外します。

ハードディスク取り出し

取り外したハードディスク。マウンタといわれるノートパソコンに固定する金具等が付いています。ノートパソコンによってマウンタの種類は様々です。ネジ等で固定されているのでハードディスクからすべて取り外します。

ハードディスク

マウンタとネジ。

マウンタとネジ

ハードディスクから取り外したマウンタとネジを、SSDに取り付けます。HDDとSSDの接続端子が同じ方向になるようにします。

SSDに取り付け

ノートパソコンにSSDを換装します。SSDを取り付けたらBIOSなどで確認します。認識に成功していたら交換作業は終わりです。

換装

あとはリカバリーディスクなどでWindowsをインストールします。


SSDの大きさ

SSDはハードディスクとほとんど同じ大きさです。ノートパソコンでもSSDが使用できるようになっています。

ハードディスクとは、ネジの場所も同じなので、ほとんどすべてのノートパソコンで交換ができるようになっています。

高さ

SATAのコネクタも全く同じ形状です。

大きさ

9.5mmと7mm

ノートパソコンの2.5インチハードディスクは、ほとんどの機種で高さ 9.5mmのものが使用されます。薄型のノートパソコンなどでは、7mmのハードディスクが使われていることがあります。

SSDにも9.5mm専用のものと 9.5mm/7mm 可変タイプ、7mm専用のものとがあります。

左が9.5mm Intel SSD 330シリーズ、右が 9.5mm/7mm Intel SSD 520シリーズ。

厚さ

9.5mm/7mm対応のSSDは本体が薄く、スペーサー(プラスティックの部品)が付いていることが分かります。

スペーサー

このスペーサーをネジで外すことで7mmにすることができます。

7mm

2.5インチの薄型のハードディスクが使われているノートパソコンでは、このように厚さを調整できるSSDを選択するという方法もあります。

厚さを調整

9.5mmも7mmもネジ穴の場所は同じなので、基本的に、7mmのものでも9.5mmのノートパソコンなどに取り付けはできます。

SSDへの交換後に考えられるメリット

軽くなる

HDDとSSDでは重さが違います。SSDの方が軽いのです。

交換すれば、ノートパソコン全体の重量も当然SSD交換後の方が軽くなります。バックやカバンにノートパソコンを入れて持ち運んだりするときは、少しでも軽いほうがいいですね。

衝撃に強い

これも持ち運ぶ際に一番関係していることです。

バックやカバンにノートパソコンを入れていると衝撃などが心配という方は多いのではないでしょうか?

実際に移動中に何か当たり、ハードディスクがカコッカコッとなって物理的に壊れたという事例はしばしば見受けられます。

衝撃を心配しなくても済むようになる、実際に何かに当たったりしても簡単には壊れなくなります。

バッテリーが長持ちする

HDDは可動部品がありますが、SSDには可動部品がありません。

これにより、アイドル時・動作時の消費電力に違いが出てきます。

メーカー公開値などで比較しますと、SSDはHDDの1/3~1/5の消費電力になります。同じようにパソコンを起動させていても消費する電力が低くなるのです。

また同じ作業をする場合でもHDDよりSSDがすべてにおいて高速なので、起動時間も含めて HDDなら10分かかる作業がSSDなら5分しかかからないということもあります。

パソコンを使用する時間も短縮されるので、SSDの方が断然省電力でバッテリーも長く持つことが考えられます。

発熱はさらに抑えられる

ノートパソコンでは発熱を心配することも多いと思います。

CPU、CPUファンの他にHDDも発熱はあります。HDDの場所によっては、マウスパットやキーボード部分が熱く感じることもあります。

HDDは可動部品があるため発熱しますが、SSDは可動部品がありません。発熱が非常に少なくなります。

ノートパソコンの各部の温度が大幅に下がることはないのですが、HDDをSSDに変更した箇所やその周囲は発熱が抑えられると考えていいでしょう。

SATAのノートパソコンを高速化する

ノートパソコンに内蔵されているハードディスクには、5400回転のものと7200回転のものとがあります。

ハードディスクは高速に回転するほうが、読み書き速度は速いのでこの場合、7200回転のほうがパフォーマンスは高くなる傾向があります。

しかしSSDの場合は、そもそも回転せずフラッシュメモリーに読み書きを行います。

そのためハードディスクのように、動作しながら読み書きを行うわけではないので、7200回転のハードディスクよりさらに高速な読み書きを実現します。

ハードディスクもそうですが、SSDには SATAⅡやSATAⅢという規格があります。SATAⅢの方は新しい規格で転送速度は速いです。

一般的に USB3.0の端子が付いている場合は、SATAⅢに対応していると考えていいでしょう。

またSATAには、互換性があるためあまり心配する必要はありません。

SATAⅡのパソコンにSATAⅢのSSDを使用すれば、SATAⅡで動作します。SATAⅢのパソコンにSATAⅢのSSDを使用して、はじめてSATAⅢで動作するようになっています。

基本的に SATAのノートパソコンなら、SATAⅢのSSDでも使用出来るということです。

クリーンインストールの注意点

リカバリディスクを使用したインストールでは、一部のパソコンで注意しなければならない点があります。

まず XPのメーカー製パソコンでは、インストールはかなり難しいと考えておいたほうがいいしょう。

また Vista初期のWindows 7のメーカー製パソコンでも問題が起きる可能性はあります。Vista・7ともに SP1が適用されていないパソコンです。要するにやや古いパソコンです。USB3.0やSATAⅢにも対応していない時期のパソコンになります。

発売時のOSがVistaや7で、リカバリー領域やリカバリーディスクにSP1が含まれていないという場合に、インストールに失敗する傾向が高くなっています。

そのため、XP、Vista、初期のWindows 7でクリーンインストールできない場合は、クローン作成を行います。


豊富なラインナップ

SSDは、以前に比べると、価格が安く高品質になっており、交換作業におけるトラブルもかなり少なくなってきています。

SSDの使用例・実例がないか?HDDの取り出しはどのように行ったか?などインターネットでなど事前に調べておくといいかもしれません。

ノートパソコンの場合は、SSDの厚さ(9.5mmか7mm)、容量、付属品、クローン作成時の添付ソフトなどを確認します。

現在市販されているSSDは、ほぼすべてSATAⅢのSSDになります。

mSATA

デスクトップパソコンにはないノートパソコンの特徴として、mSATAスロットを持っていることがあげられます。

mSATAは、Mini-SATAともいいます。

mSATAノートパソコンのmSATAスロット。

通常のSATAと同じく スロット側もSSDも転送速度は SATAⅡ、SATAⅢがあります。

この場合、元のHDDはそのままで mSATAを取り付けることで作業をすることもできます。

ノートパソコンによっては、複数のHDDを取り付け出来たり、mSATAスロットが付いていたりすることもあるので、必ずしも1台のHDDやSSDだけで使うというわけでもありません。

やや上級者むけではありますが、mSATAを起動用、元のHDDをバックアップ用などにすることもできます。BIOSの起動順位変更などの設定は最低限必要です。

mSATAスロットが付いているかどうかは、仕様書などで確認できます。

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