複数のPCからアクセスできるネットワークディスク
ネットワークディスクとは、LAN接続タイプのハードディスクのことです。Network Attached Storageの略で NAS ナスともいいます。
LAN接続なので、パソコンやネットワークプリンターのように LANケーブルを接続して使います。
もともとネットワークディスクは事業所などで使われるのが一般的だったのですが、近年では、マルチメディアなどデータが大きくなってきていることや、複数のパソコンを使うこともあるため、家庭用で使用することも増えてきています。
仕組み
ネットワークディスクはLAN接続のハードディスクです。
LANケーブルを繋いで使います。
構造的には ケース、基板、ハードディスクで構成されています。
Linux系のOSがインストールされており、OSがディスク全般を管理しています。
IPアドレスを持ち、ネットワークディスクの管理画面に入ることができます。
ユーティリティソフトやブラウザのURLにIPアドレスを入力してログインします。
Windowsでは ハードディスクは主にNTFSでフォーマットされていますが、ネットワークディスクの多くは XFSやExt2、Ext3などでフォーマットされています。
シングルHDDと複数HDD
ネットワークディスクには ハードディスクが1台搭載されているもの、2台搭載されているもの、4台以上搭載されているものなどがあります。
シングルHDDのネットワークディスク。
2台搭載されているものや4台搭載されているものは RAIDというで仕組みで動作しています。一般的によく使われるものには RAID0やRAID1があります。
RAID0
ストライピングといいます。2台のハードディスクにデータを分散して保存。読み書き速度が速い傾向があります。
RAID1
ミラーリングといいます。2台のハードディスクにデータをミラーリングして保存。同じデータが書き込まれますので データの保全性が高くなります。
ハードディスク2台搭載のネットワークディスクでは 主にRAID0やRAID1が使われます。
他にハードディスクが4台以上搭載されているネットワークディスクでは RAID5、RAID6、RAID10なども使われます。
使い方
ネットワークディスクは、ネットワークアイコンから開きます。
初期設定は、ルーターとネットワークディスクをLANケーブルでつなぎ、ネットワークディスク付属のユーティリティソフトなどで行います。
USBタイプのハードディスクとの最大の違いは、ネットワーク内のすべてのパソコンからアクセスできるという点になります。
OSが搭載されている機器なので 設定できる項目が多くなります。ネットワークディスクにもよりますが、出先からのリモートアクセス、自動バックアップ機能、アクセス制限、共有フォルダの作成・設定などができるのが一般的です。
ネットワークディスクには、通常のハードディスク1台搭載のもの、ハードディスクが2台搭載されていてRAID0かRAID1のもの、4台以上搭載のものなどがありますが、HDDが2台以上搭載のものは、やや中級者・上級者むけといえます。
QNAPなど一部のメーカーでは、別途ハードディスクを自分で用意して ケースに組み込むタイプのものもあります。